ジャガー・ルクルト グランドレベルソ976 あまりユーザーフレンドリーとは言えないリューズの操作感
ジャガー・ルクルト グランドレベルソ976 あまりユーザーフレンドリーとは言えないリューズの操作感
リューズはねじ込み式ではないので、そのままの状態でリューズを回してゼンマイを巻き上げていきます。
個体差があるのかもしれませんが、僕のもっていた976のリューズはむちゃくちゃ固く、巻き上げるのに本当に苦労しました。 リューズが小さくつまみにくいので、なおさら回している指が痛くなってきて苦痛であったことを覚えています。
ビッグレベルソに搭載されているcal.822は回し心地が良いムーブメントとして評判ですが、それからは想像もできないほどの固さ・・・
手巻きである以上、リューズを回してゼンマイを巻き上げるという作業を避けることはできないため、これがこのグランドレベルソ976を売却する一つの理由になりました。
やはり時計というものは毎日着けるものです。 その毎日にストレスが積み重なっていけば、いずれ着けるのが億劫になります。
機械的なこだわりだけで着けることができるものではないんですね。
リューズを一段引き出して回すと短針のみを独立して一時間間隔で動かすことができます。
これはこれで海外に行った時にわざわざ長針をぐるぐる回して時刻を合わせる必要がなく、時差の分短針を動かすだけでOKなので、ラクといえばラクなのですが、そんなにみんながみんな海外に行ってこの時計を使うのだろうかと・・・(笑)
リューズを二段引き出して回すと長針が動き、時刻調整ができます。 その間、スモールセコンドの秒針は止まっていますのでハック機能が付いているんですよね。
それに対して、グランドレベルソ・ウルトラスリムやビッグレベルソに搭載されているレベルソの代表的なムーブメントcal.822では、リューズを引き出しても時計ケース本体に耳を近づけてみると、中から「キチキチキチキチ・・・」という刻む音が引き続き聞こえてきています。
ハック機能がないんですね。
短針独立運針機能、ハイビート化、ハック機能など、手巻きレベルソの現代流解釈版としてデビューしたレベルソですが、僕が持っていた個体に限定して言えば、リューズを回した手応えは固く、リューズが小さくて一段、二段と引き出した感触も掴みにくい、あまりユーザーフレンドリーとは言えないものでした。
全般的に「固い」感触で、リューズを回して長針を動かした感触もロレックスのような手応えの固さ・・・cal.822との手応えの違いに驚いたものです。
しかし、ハイビート化した恩恵か、精度は日差1〜2秒程度・・・その点では素晴らしい時計でした。