ブライトリング クロノマット・エボリューション 時計ケース本体の重量バランスが良好なため、腕に載せた時の感触はいい
ブライトリング クロノマット・エボリューション 時計ケース本体の重量バランスが良好なため、腕に載せた時の感触はいい
さて、今回の時紡ぎは前回に引き続き、ブライトリングのヒットモデル、クロノマット・エボリューションです!

メジャーメーカーの中でも外装へのこだわりが目立つブランドですが、実際に着けてみて、そして使ってみてどう感じるのか気になります。
腕時計のサイズが大きくなった現在では、並外れて大きいというわけではないのですが、それでもサイズ、重量ともにかなりのもので、腕への負担が気になります。

実際に腕に載せてみると、やはり大きいですし、厚みもあり、重いですね。
当時このクロノマット・エボリューションが雑誌などでイチオシだった頃、「装着感がいい」という記述が頻繁に見られたのですが、僕にはその根拠がイマイチわかりませんでした。

くねくねとよく曲がり、剛性感のあるブレスレットは確かに腕にはよく密着し、金属の質の良さは感じるものの、それほど着け心地がいいとは感じなかったのです。
ブレスレットの裏側に曲面処理するなどの工夫があるわけでもなく、着け心地で言えば明らかにロレックスの方が上回っているように思えました。

ただ、先日改めて腕に載せてみて感じたのが、ブレスレット自体の着け心地というよりも、重量バランス的な腕への収まりが良いという印象を受けました。
これだけ大きなボディーであれば、腕から時計ケース本体が上に浮き出ているような感じになってしまい、収まりの悪い時計もあるのですが、このクロノマット・エボリューションの場合は大きなボディーが手首の上にちょこんと大人しく安定して収まるのです。

おそらく、少し下がり気味のラグ(時計ケース本体とブレスレットを接続する部分)などのケースの形状的な要素と、それプラスケース本体の重量バランス、そしてさらに時計ケース本体とブレスレットの重量バランスなどが考えられると思うのですが、サイズの割には腕への収まりがいいのです。
こうやって上の画像を見てみると、上へと盛り上がってはいるのですが、その分時計ケース本体の全長をラグの部分で伸ばして稼いでいるような感じもします。
盛り上がっている質量を横伸ばしにして相殺しているのかもしれませんね。

(上の画像はIWCポルトギーゼに搭載されているETA7750)
搭載されているムーブメントはETA7750をベースとしたCal.13。 厚みが7.9mmとかなり分厚いムーブメントです。
機械自体が既に分厚いだけですから、それに時計ケースをかぶせるとさらに分厚くなるのは当然なわけで・・・

必然的にこのETA7750を搭載した時計は、まるで上に盛り上がるかのような重量感を感じさせます。 かなり上にまで盛り上がってしまうので、その重量が腕を振り回すような錯覚さえ覚える時があるのですが・・・

それでもこのクロノマット・エボリューションの場合は落ち着きがいいんですよね。 腕の上に載せている限りは時計ケース本体が本当に絶妙な重量バランスで収まっています。
でも、腕を下に下ろして歩いたりしていると、やはり時計の重さは感じます(笑) いくら重量バランスを工夫したからといって、時計の重量自体が軽くなるわけでもなく(笑)、やはり重い時計は重いのです。

また、ブレスレットの着脱に関わるクラスプにも少し気になるポイントがあります。
このように二重ロック式なのは歓迎すべきなのですが・・・

まず、最初のロックをはずし・・・

そして、次にブレスレットとクラスプの中板の間にこのように指を入れて・・・

このようにこじ開けるようにして、クラスプをはずします。
これがジャストフィットだと指が入れにくいし、でも時計の大きさと重さを考えるとできるだけジャストフィットにしないと手首の上で時計が暴れる・・・。
ブライトリングのブレスレットはこれが難しいところなんですよね。
元から手首のサイズが大きい人であれば、それに対する時計の大きさも相対的に気にならなくなるので、大丈夫だと思うのですが・・・。